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舌ですくい上げる脂肪と糖分の塊
咽喉を下りていく冷たさ
照らすランプシェード
ここはいつかみた移動型水族館
肌を滑る冷気
指の間に絡みつく海水
首筋に押しつけられる氷
ペンギンの鳴き声
噛みつくフレーバー
砕くラムネ ガラス玉割れる
青い光に照らされて 魚の群れは泳ぐ
連なった水槽は青い窓
銀色のサッシ 透明なガラス
濁った眼玉 よどみに浸す足
哲学する海老 眠るシーラカンス
私は靴の上に白濁を残す
じりじりと鳴る 始発のベル
ごらん そろそろ 移動の時間
鈍色に光る線路が伸びる
ヒトデがひっくり返って泡を吐く
ホタテもならって動き出す
ごらん そろそろ 閉館の時間
手の中で丸めた紙をゴミ箱へ捨てて
今日も私は駅舎に戻る
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