同病相憐れむというが
　さて　曲がった心はそう簡単には治らない
　一方的に感じるシンパシーを
　迷惑だと云われれば言葉もない
　一歩下がって距離をとる
　あなたはこちらを見ないけど
　こちらはあなたをじっと見ている
　ずっと見つめてきた
　その視線を厭われれば
　静かに瞼をおろすほかない
　声はかけまい
　この声が
　あなたの鼓膜にいかに響くのか
　恐ろしく思うから
　何も言うまい
　貴方に届けるべき言葉など
　持ち合わせていないから
　それでもあなたのうめき声に
　耳をすませることだけは　
　果たして許してもらえるだろうか？